富の未来(2006, A. トフラー・ H. トフラー)

トフラー夫妻は、未来の社会についての見通しや予言を発表することで、世界的に知られてきた。本書の主張のひとつは、第一の富の波の農業社会、第二の富の波の工業社会に代わり、第三の富の波は、知識を基盤としたものであるということだ。

第一の波の富の体制は、主に栽培に基づいており、第二の波の富の体制は製造に基づいていた。これに対して第三の波の富の体制はサービス、思考、知識、実験に基づくものという性格を強めているのである。

こうした社会の変化と連動して、「家族」や「組織」のあり方も変化していると論じている。

第一の波の農業社会で一般的だった大家族に代わって、第二の波の工業社会では画一的な核家族制度がとられたが、第三の波では多様な家族形態を認め、受け入れる。
第二の波では垂直的な階層組織が作られ,高くそびえるようになったが、第三の波では組織が水平になり、ネットワーク型など、いくつもの違った構造が使われるようになる。

本書は10年以上前に出版されたが、今起きていることの理解に役立つし、これからの社会のあり方についての議論の土台を提供してくれる。