朗読会 ドゥルス・グリューンバイン: 都市の記憶(2017, ゲーテ・インスティトゥート 図書館)

友人のあいこさんに誘われて、参加した。ゲーテ・インスティトゥート図書館を初めて訪れた。ドイツ文学やドイツに関わる資料が並ぶ、とても素敵な場所だった。朗読会は、ドゥルス・グリューンバイン氏の詩と散文を翻訳・編集して日本での出版を実現させた縄田雄二氏の司会によって進められた。『詩と記憶 ドゥルス・グリューンバイン詩文集』の中から、グリューンバイン氏がいくつかの作品を読み上げ、それについての解説や質疑応答が本人や縄田氏によって加えられた。グリューンバイン氏にとっては、「詩」はそこにないもの/まだないものについて表現したり、遠いものを弁証法によって近づける役割/力があるという。世界の都市を旅し、各都市のさまざまな写真、特に古い写真を集めて、自分なりのアーカイブを作っているそうだ。写真には、失われた何か、それは時間的に過去だから失われたというだけではなく、戦争や都市計画によって破壊された何かが写っているので、それを詩の中で取り上げる。作家が自らの声で読み上げた詩と、その背景の話を聞くというとても贅沢な時間だった。