「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方(2016, カール・イグレシアス)

本書は、脚本家、脚本コンサルタントとして活躍する著者によるUCLAでの脚本執筆講座の内容をベースに書かれたものだ。大人気講座というだけあって、非常に読みやすくおもしろい内容だ。私自身はいわゆるフィクションの脚本を書くことはしたことがないし、今のところする予定もない。研究成果を「物語」として映像で表現したり、論文以外の方法で伝えることに取り組んでいるが、本書から学ぶことがたくさんあった。その中で最も重要なことをひとつ挙げるとしたら、

自分が心からやりたいものを書く以外、道はない。

ということかもしれない。それにたどり着くには、

あなたは、何に興奮するのか。何に情熱を感じるか。何に執着しているのか。好きなものは。嫌いなものは。一番怖いのは何か。心臓にぐっと迫るのは何か。どんなことに価値を感じるのか。あなたの一生を左右した事件は。一生を左右した発見は。

といった問いと向き合い続けるしかないということだ。