ナウィン・ラワンチャイクン作 ふたつの家の物語(2017, サンシャワー:東南アジアの現代美術展@国立新美術館)

アーティストの父親がチェンマイの市場で営んでいる「OKストア」という生地店が、丸ごと再現され、その内部に、店にまつわる映像作品や、家族や親戚・知人の絵画が展示されている。一歩その空間に入ったら、作品のテーマになっている店=世界にワープしたような気持ちになる。来場者を瞬時に旅に連れて行ってしまう、豊かな表現力に圧倒された。インド人の移民としてタイに移り住んだ自身の家族の歴史と日常を、見事に描き出している。細部まで徹底的に作り込まれ「OKストア」そのものになっている展示空間で、家族の歴史と日常をリアルに感じ、想像することができる。空間の作り方、モノやメディアの扱い方について、多くのことを学ぶことができた。