砂上の法廷(2016, コートニー・ハント監督)

弁護士が主人公の物語が好きだ。ドラマも映画もよく観る。「事実」とは何か、人間が人間を裁くとはどういうことなのかを考えるのが好きだからだ。本作は、ある大物弁護士の殺害容疑で逮捕された息子、その母親、息子を弁護する弁護士とそのアシスタントが、それぞれの立場から裁判に挑むプロセスを描いている。裁判における「事実」のつくられ方、理解のされ方が、いかにあやふやなものかを見せつけられて、ゾクゾクした。タイトル通り、人間を裁く法廷と言えども、不安定で簡単に崩れ落ちる可能性のある砂のようなゆるい地盤の上に成り立っているのだと思い知らされた。