2017年12月29日神奈川新聞「日系4世に就労資格」

法務省が、一定の要件を満たす海外在住の日系4世に、就労資格を与える新たな仕組み(在留制度)を導入することを決めた。日本国内にいる「サポーター(親族や雇用主など)」が、入国に関わる手続きや日本での生活に必要な教育、情報提供をすることが条件のひとつとして挙げられている。

日本にルーツを持つ若者に、日本で学び、働く機会を提供することは良いことだと思う。また、人口が減少し続けている日本にとって、この制度は、新たな人材を確保するひとつの方法になるかもしれないとも思う。しかし、ペルーから日本に移住した日系人の友人たちの状況を見ると、新たな制度の導入前に解決すべき問題がたくさんあると感じる。よりよい仕事、生活を求めて、日本に移住したものの十分な語学力がないために、劣悪な条件で働かされても文句を言うことができず、病気や怪我をして病院に行っても、説明ができないので適切な医療を受けられず深刻な事態に陥るという経験をした人を数人知っている。「サポーター」任せではなく、各自治体で移住者に日本での生活に必要な教育や情報提供を行う組織や機関を設ける必要があるのではないだろうか。あるいは、「サポーター」に任せるにしても、その実態を定期的に確認して不具合があれば支援する仕組みが必要なのではないだろうか。