ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014, リチャード・ロンクレイン監督)

2017年の最後にこの作品を観てよかった。主人公は、40年以上連れ添ってきた画家の夫と元教師の妻だ。ふたりは夫婦になってからずっとブルックリンのアパートの最上階で暮らしてきた。豪華ではないけれども、眺めがよく、光の入るアパートには、ふたりの歴史と思い出が刻み込まれている。しかし、高齢になったふたりと愛犬にとって、このアパートにはひとつだけ問題がある。エレベーターがないことだ。そこで、おせっかいな不動産業者の姪が、アパートを売って別の場所に移ることを提案する。夫妻はそれほど乗り気ではなかったが、徐々にその実現に向けて動き出す。アパートを売買しようとする過程で、夫妻は自分/自分たちにとっての「Home」とは何かを、さまざまな人とのやりとりを通して見出していく。自分で/自分たちで、何が大事かを決めること、そしてそれを本当に大事にすることが、幸せになる/幸せでいるためには必要だと感じさせられた。