2018年1月21日放送NHKスペシャル「光と影 ふたりのダンサー~紅白 舞台裏のドラマ~」

2017年大晦日に放送された紅白歌合戦の中で、平井堅と共演したダンサー大前光市さんが、振付家であり世界で活躍するダンサーでもある辻本知彦さんと協働しながら、どのように本番を迎えたのか。そのプロセスを観ることができた。大前光市さんはダンサーとして世界で活躍することを目指していた24歳の時に交通事故にあい、左足を切断した。そのために予定していたオーディションを受けられず、夢を奪われたと感じていた時期もあった。それでも諦めずに、義足をつけてダンスを続けてきた。一方の辻本さんは、大前さんが受けられなかったオーディションを受け、チャンスを掴み、その後世界で活躍してきた。同世代のダンサーとして、全く異なる道を歩んだふたりが協働して、ダンスを作り上げていくプロセスに心を揺さぶられた。その中でも特に辻本さんが、大前さんの強みや魅力を引き出していくような態度、アドバイスをしていることが印象的だった。振付を正確に演じること以上に大切なことは何か。自分の身体の特徴を受け入れ生かすこと、流れに身をまかせつつ、自分の中から湧き上がってくる力も出すこと。少し前に読んだ、『中動態の世界 意志と責任の考古学』を思い出した。