イン・ヴォーグ:ザ・エディターズ・アイ (2012, Fenton Bailey&Randy Barbato)

創刊から120年以上が経ったファッション誌「ヴォーグ」。本作では、その歴史を支えてきた歴代の編集者たちとその仕事ぶりが、本人たちのインタビューをまじえながら紹介される。編集者に課せられた仕事は、「他とはまったく異なる写真を持ち帰ること」。ふつうではありえないようなファンタジーの世界を描くために、奔走した時代もあった。女性の社会進出を挑発的に表現した時代もあった。「ヴォーグ」は、常に時代の先端にいて、ファッションを通して次の時代をつくるための提案をすることを目指してきたのだということがわかる。しかし、めまぐるしくスタイルを変化させてきた一方で、真っ白なシンプルなシャツをきたモデルたちの写真をさして、ひとりの編集者が、

よくできた作品は時代遅れにならない。

と言っていたのも印象的だ。新しい時代を象徴するものをつくること、時代を超えて残るものをつくること。両方へのエネルギーを感じた。