ハッピーエンドが書けるまで(2012, ジョシュ・ブーン監督)

有名作家とその元妻、作家志望の娘と息子の4人を中心に織り成されるドラマ。観終わってから考えると、邦題に違和感を感じる。この作品が伝えようとしているのは、「ハッピーエンド」を書くのが良いことであるとか、ゴールだということではない。夫婦の愛、親子の愛、兄弟の愛、恋人との愛…etc、それぞれに複雑で一筋縄にはいかない「愛」の様相を、それぞれの思いとともに描いている作品だ。原題の「Stuck in love」の通り、みんな「愛」の中で立ち往生している、もがいているのだ。個人的に興味深かったのは、作家としてこれから活躍しようとしている娘、息子に、ベテラン作家である父が、外に出て傷つくことも含めて豊かな人生経験を積み、それをとにかく日々、日記に書くように教育していたことだ。エスノグラファー/フィールドワーカーもやるべきことは同じだ。