2018年6月21日放送ひるまえほっと 画家水野暁

画家である水野暁さんの「リアリティの在りか」という高崎市美術館での展覧会と、そこで展示されている『Mother』という作品が紹介されていた。画面に絵が映った瞬間、目が釘付けになってしまった。水野さんは徹底した描写にもとづく写実絵画の専門家だが、その作品は、いわゆる「写真」のような写実画ではない。『Mother』は、パーキンソン病という難病を患う母親の肖像画だが、母親の手足の動きを何重にも重ねて描いている。スナップショット的に一瞬を切り取った絵ではなく、時間をかけて観察し描写することで、時間の中での変化や移ろいを一枚の絵のなかに表現している。テレビの画面ではあったが、思わず見入ってしまった。「写真」的であることが「リアリティ」ではないという強烈な主張を感じて、感動した。ぜひ実物を観てみたい。