2018年6月29日読売新聞「想う2018 国際法学者大沼保昭さん」

国際法学者大沼保昭さんが、国内外で起きている分断を克服するためのメディアの役割を論じている記事を読んだ。インターネット空間の存在感が強まっているとはいえ、新聞やテレビといったマスメディアの影響は引き続き強力なので、マスメディアが人びとの共通理解を確保するための公共空間として機能するべきだということを議論していた。具体例の一つとして、元慰安婦の人びとへの償いのために設立された「アジア女性基金」のことが紹介されていた。村山内閣の時代に、大沼さん自身が、この基金の設立に関わった。この基金は、総理からのお詫びの手紙を被害者に届けており、被害者への償い金は「国民」の拠出によるものなのに、「民間」による基金という誤ったイメージが定着してしまっていること、その理由の一つはメディアによる報道だと指摘されていた。「民間」としての私的な行為と、「国民」としての公の行為の違いについて、この記事を読んで学び直した。