遊び研究の嚆矢と言える著書。タイトルの「ホモ・ルーデンス」とは「遊ぶ人」という意味。原著は1938年発表。
ホイジンガは、遊びを他の対象や概念との依存関係においてではなく、遊びは遊びそのものとして位置づけ、その上で遊びの性質を分析し、遊びが文明の発展に対して重要な役割を果たしているとした。それ以前、遊びは将来の仕事の演習や教育の一部として位置づけられ、その準備段階として捉えられてきた。しかし、ホイジンガは他の対象や概念よりも先にあるものであると考えた。
ホイジンガは、遊びを次のように定義している。
「遊びは自発的な行為または業務であって、それはあるきちんと決まった時間と場所の限界の中で、自ら進んで受け入れ、かつ絶対的に義務付けられた規則に従って遂行され、そのこと自体に目的をもち、緊張と歓喜の感情に満たされ、しかも『ありきたりの生活』とは『違うもの』であるという意識を伴っている。」pp.56-57
ホイジンガの考えに従えば、遊びは「1.主体の自主性によって、2.一定の時間、場所やルールに従って、3.そのこと自体が目的である、4.緊張や喜びを伴う5.非日常的行為」と定義づけることができる。