ゲーム化する世界:コンピュータゲームの記号論(2013,日本記号学会編)

2011年に日本記号学会が行った年次大会「ゲーム化する世界」をもとに編纂されている。学会誌で語られるような内容が、こうした本の形で手に取ることができるのはうれしい。記号論を中心的なテーマとしながら、テクノロジーやメディア史、存在論、コミュニケーション、カウンセリング、コミュニティといったテーマまで論考が広がっていく。私はこれまで、ゲームをプレイすることやその意味に着目することが多かったが、「記号」という始点から見ることで、ひとつひとつのゲームの個別性を超えて、ゲームと人との関係について考え直すきっかけになった。一言にゲームといっても置くが深いなぁ。

「○○化」ということばは良く聞かれる。「情報化」、「高齢化」、「少子化」、「グローバル化」、「国際化」。少し前には「マクドナルド化」、あるいは「過激化」などなど。本書で使われている言葉は「ゲーム化」。ゲームで用いられる世界観やメタファーが他のメディアや日常世界にも染み出している現状を形容している。ゲームはもともと、日常世界や社会をコピー、シミュレート、あるいは変換して作られたものだったが、それが逆転するような現象も起き始めている。ゲームは単にレジャーや楽しみとしての存在ではない、ということか。

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